現在と過去・未来の区分
時間は現在、過去、未来から構成されていると考えるのが一般的であろう。
ここで、時間の要素3種類を、2つのカテゴリに分けてみようと思う。
A:現在
B:過去・未来
このAとBに分ける。
この2つの違いは、Aは知覚に依存し、Bは心に依存するということである。
Aは比較的分かりやすい。五感に関連するということである。
ただ、Aはおそらく、現実には知覚と同時に、心にも依存している。なぜなら、過去や未来を想像している時点は現在であるからだ。
一方、Bは心に依存するのは容易に想像できる。しかしこれは言い換えれば言語的に制作された観念が想像されており、その作用を可能にしているのが心と解釈すべきかもしれない。
人が不安や後悔を覚える時、それは言語で表現された事態であるはずだ。明日雨が降るかもしれない、昨日お菓子を食べ過ぎなければよかった、などの言語が人を不安にさせたり、後悔させたりする。
逆に希望もまた、言語によって制作されている。
絶望もまた言語によって可能になる。だから人はTwitterなどで炎上したりすると心を病んでしまったりするのだろう。
すると、Bは心を前提として、それを意味化する言語によって可能になることが分かる。
すると
A:知覚 と 心
B:心
といった構図と
A:現在
B:過去・未来
といった構図が立ち現れ、それによって
A:現在{知覚・心}
B:過去・未来{心}
という構成になる。
また、過去や未来に関して、不安や後悔が起こる構成は
A:現在{心} ⇒ B:過去{心 #後悔}
A:現在{心} ⇒ B:未来{心 #不安}
といった構造を持つことも明らかになってくる。
となると、もし仮に、当人が後悔や不安に苛まれているとすれば、その原因は想起している時点である現在における、心の作用が原因であることが分かる。
ならば、現在における心をコントロールできれば精神的な苦しさである後悔や不安はなくなるのではないか。