なぜ苦悩するのかを分析する

なぜ人は苦悩するのか。

 

その前提にはこうありたいと思う自分と、現実にはそうではないという自分があるはずだ。

 

恋人と結婚したいがなんらかの理由でできない、年収をあげたいが上がらない、など、なにか理想的な状態が前提として在ることで、初めて苦悩することができると考える。

 

そうすると、理想的な状態を想定しなければ苦悩しないのではないか、と思う。

 

ただ、当然人には欲があるし、それを叶えられない現実もある。

 

理屈としては、理想的な状態を想定しないことは合理的な解決策ではあるが、現実的な解決策としては、人間には欲があることを考慮できていない点で、実践的な解決策にはならないだろう。

 

ならばどうすれば苦悩から脱することができるのか。

 

まっさきに思いつくのは信仰を持つことかもしれない。しかし信仰は教義が理想的なものとなる。

 

教義にしたがおうとすることでさらに苦悩するだろうから、信仰もまた救いではないだろう。

 

一番の解決策は、思想かもしれない。なぜ苦悩が生まれるのかを自分で言語を用いて表現したり、その論理を理解することができれば、苦悩自体が消えることはなくとも、理解はできる。

 

なぜ自分が苦しい気持ちでいるのかの原因が分かるだけで救われるように思う。それは本来目指した苦悩を消す、という結果はもたらさないだろう。

 

ただ、物事には原因があり、結果がある、という形式に合わせて納得できる形の意味を生成することができたなら、それだけで心は軽くなるだろう。

 

おそらく、言語化して昇華できないままになってしまえば、病となってしまうだろう。